2012年06月15日

時には、お家の絵本を読みながら

時々、子どもたちと一緒に、「お家」の絵本を読みます。

その中で、お気に入りのものを数冊、ご紹介します。


時には、お家の絵本を読みながら


「ちいさいおうち」(バージニア・リー・バートン文・絵、石井桃子訳、岩波書店)

 「お家」の絵本の中で、最も有名な絵本かもしれません。

 自然豊かな丘の家に建てられたお家を取り巻く環境が、都市化と共に大きく変わっていく様子が

 描かれています。お家の表情の移り変わりに同情し、引き込まれます。

 住まいは、周りをとりまく環境と切り離せないものだと、教えてくれます。


「そらいろのたね」(中川李絵子作、大村百合子絵、福音館)

 「ぐりとぐら」で有名な中川さん、大村さんコンビの絵本です。スタジオ・ジブリによってアニメにもなりました。

 もりのきつねからもらったそらいろのたねをゆうじが大切に育てていくと、何と、お家が育っていきます。

 お家が大きくなるごとに、沢山の子どもや動物たちが集まって、楽しく、仲良くしていたところ、

 きつねがやってきて、ぼくの家を返せと言って、一人で独占してしまいます。その結末は...。

 住む人、集う人々が、楽しく、仲睦まじく、いられることで、初めて家は「家」になるのかもしれませんね。


時には、お家の絵本を読みながら


「百年の家」(J.パトリック・ルイス作、ロベルト・インノチェンティ絵、長田弘訳、講談社)

 一軒の古い廃屋に、人々が住むようになり、それから百年以上の移り変わりを、

 家自身が語っていきます。時代と共に、住まう人々は変わり、家も姿・形を変えながら、

 住み継がれていきます。収穫の厳しさや、二度の大戦や、朽ちていく自然の力を乗り越えて。

 どの住まいにも、様々な時代背景があり、そしてそこに住まう人々の人生や生活の変遷が詰まっています。


「つみきのいえ」(加藤久仁生絵、平田研也文、白泉社)

 アカデミー賞を受賞した原作アニメーションの監督と脚本家の手による絵本。

 海に建つ不思議な家に住む、おじいさんのお話です。海の水位が上昇するごとに、

 上へ上へと建て増しされる家。ある時、大工道具を海に落としてしまったおじいさんが、

 道具を拾いに海に潜っていくと、そこにはかつておばあさんや家族と一緒に過ごした日々の面影が...。

 人は住まいと共に育ちます。そして、生活や人生の記憶は、住まいと共に積み重なっていくのです。


お家=住まいづくりとの関わりの中で、お家の絵本を子どもたちと一緒に読むたびに、

大切な原点に戻ることができるような気がします。





Posted by 菊池建設 藤沢 at 09:52│Comments(0)
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